【白髪徹底解説Vol.1】白髪はなぜ生えるのか?〜西洋医学が解き明かす細胞レベルの仕組み〜
【白髪徹底解説 Vol.1】白髪はなぜ生えるのか?〜西洋医学が解き明かす細胞レベルの仕組み〜
「白髪はただの老化ではなく、体からのサインかもしれません。」

白髪が気になり始めた方へ。
「これ以上増やしたくない」「なんでこんなに早く出てきたの?」
そんな疑問に、科学と美容の両面からお答えするシリーズが始まります✨
この【白髪徹底解説 全6回シリーズ】では、
西洋医学・東洋医学・食事・生活習慣・最新ケア&ヘッドスパ(バイオスパ&量子波動器) までを、
美容師の視点とともに解説していきます。
🔬 白髪の正体とは?
白髪(医学的には canities)とは、毛髪の色素が失われて白くなった状態を指します。
一般的には「老化の一部」と考えられていますが、実はもっと複雑な細胞レベルの仕組みが関係しています。
髪の色は、毛根の奥にある メラノサイト(melanocytes) という細胞が作る「メラニン色素」によって決まります。
黒髪はメラニンがしっかり作られている状態、白髪はこのメラニンが失われた状態なのです。
🔬 メラノサイトと酸化ストレスの関係
メラノサイトでは、「チロシナーゼ」という酵素がメラニンを合成しています。
しかし、加齢やストレス、紫外線、生活習慣の乱れなどで細胞が酸化すると、この働きが低下してしまいます。
特に注目されているのが、**過酸化水素(H₂O₂)**の蓄積。
毛包内でこれが増えると、DNAが傷つき、メラニン合成が止まることが分かっています。
これは「カタラーゼ酵素(Catalase)」の働きが弱まることによって起こります。
つまり白髪は、単なる「色素の不足」ではなく、酸化ストレスによる細胞障害の結果でもあるのです。
🍎 栄養不足も関係している?
白髪の増加には、栄養バランスの乱れも大きく関係しています。
メラニン合成に必要な栄養素は次の通りです。
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ビタミンB12:DNA合成や赤血球形成に関与。欠乏で早発性白髪の報告あり。
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鉄(Fe):毛根への酸素供給とエネルギー代謝をサポート。
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銅(Cu):チロシナーゼ酵素を助ける重要なミネラル。
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亜鉛(Zn):DNA修復や抗酸化酵素に関与。
これらが不足すると、メラニンの生成が滞りやすくなります。
🧬 遺伝の影響も無視できない
「親が白髪になるのが早かったから自分も…」
実はそれ、あながち間違いではありません。
IRF4・Bcl2・Mitfなどの遺伝子が早発性白髪と関係していることが分かっています。
ただし、「遺伝=避けられない」ではありません。
生活習慣や栄養状態によって、遺伝子のON/OFFが変わるとも言われています。
🌸 白髪は「体からのサイン」
まとめると、白髪が生まれる主な原因は…
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メラノサイトの働きの低下
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酸化ストレスの蓄積
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栄養不足や遺伝の影響
つまり「白髪=老化」ではなく、体のバランスの乱れを知らせるサインでもあるのです。
「最近、白髪が増えたかも」と感じたら、体や心のコンディションを見直すチャンスかもしれません。
👉 次回予告
次回【第2回】は、
「白髪の場所と体のつながり〜東洋医学の視点から〜」 をテーマにお届けします。
前髪・頭頂部・こめかみ・後頭部…
それぞれの白髪の“場所”には、実は意味があるとしたら?
どうぞお楽しみに✨


